「家を紹介する」のたとえ、続きます。

家は部屋ごとに紹介すべき

あなたは家を紹介しています。

この家で一番大事な空間であるLDKを紹介しました。
そこにはいろいろな収納の工夫が施されていたとします。

さて、次はどうしましょう?

ベッドルームを紹介する人もいるでしょうし、ゲストルームから紹介する人もいるでしょうね。
そこは、各自の考え方しだいです。それには個性があってよいのです。

ただ、やるべきことは「部屋ごとに紹介する」ということです。

たとえばLDKとベッドルームとゲストルームの収納を比較して紹介する、などとすると視聴者はどの収納がどの部屋にあるのか、混乱してしまいます。

あくまで部屋単位で紹介しながら、「この部屋にも、こんな収納の工夫がされています」という紹介のしかたをするのが正しいのです。

なぜなら、視聴者が実際にベッドルームにいたとしたら、他の部屋の収納を目にすることはないからです。
映像というのはそういう「体験」をベースにして作っていくのがわかりやすいのです。

「収納」という「機能」を中心とするのではなく、「部屋」という「場所」を優先した表現がわかりやすいのです。

ひとつひとつのシーンが「まとまり」である

もちろん、皆さんの全員が不動産業者ではないので、みなさんの商品を表現する時には置き換えて考えていただく必要があります。

家の場合の「部屋」に相当する「まとまり」を映像の場合シーンという言葉であらわします。

ひとつひとつのシーンに役目を振り分けることが大切です。

たとえばこのシーンは「商品の外観を見せる」シーンだと決定したら、そこでは外観を見せることに徹しましょう。

外観を見せているとつい「このボタンを押すと、Aという機能がはたらき」などと説明してしまいがちですが、それは後回しで結構です。

まず「しっかり外観を見せる」シーン、「しっかりと使っているところを見せる」シーン、「使ったことによる効果を見せる」シーン、と役割を特化したシーンを並べていくのです。

そうすると、視聴者は戸惑うことなく、商品の情報が頭に入っていきます。

ひとつひとつ、映像を見せていく。そのことによって情報が頭に入る。
テロップ(字幕)やナレーションはあくまでもその補足です。

そういう感じで構成していくと、わかりやすい映像を作ることができます。

 

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