何か大切なものを見落としていませんか?

映像の企画というと、とかく「どんな映像を作るか」ということばかりに焦点が当たりがちです。
企画と構成という性質のちがう作業も混同されやすく、時に企画段階から作る映像の内容、表現、アイデアにばかり提案が集中する光景をよく見ます。

何か「課題」があるはずだ

でももう一度原点に戻って考えてみましょう。
企業や官庁が、それなりの出費を覚悟して映像を発注しようとしているのは、なにかそこに「課題」があるはずなのです。

「画期的な新製品なのだが、認知度が低い。なんとか認知の向上をはかれないか」
「当社の事業は多岐にわたりすぎて、取引先に全体像をイメージしてもらえない。当社の全貌を印象づける手段はないか」
「せっかくのイベントなのに、内容が地味すぎる。オープニングだけでも、何か派手に演出してもらえないか」

いろんな「課題」がそこには隠されています。映像の制作はその課題を解決する手段として、必要とされているのです。

大切なのは「課題」とその「解決」。だから企画をする

私が映像の企画を行うとき、常に意識をしているのは、こうした「課題」の発見と、それをどのように「解決」するか、ということです。
ここに立脚して「どのような映像を作るべきか」と考え、また時には「作った映像をどのように活用すべきか」ということも考えていきます。

この点をすっ飛ばして、とにかく「こんな映像を作りましょう」という提案を出すというのは、いわば根拠もなしにフィーリングで提案しているようなものではないでしょうか?