「面談を増やせ」「評価制度を整えろ」だって?!その前にやるべきことがあるじゃないか

若手エース社員の離職を防ぐために、さまざまな対策が語られています。
面談を増やす、評価制度を整える、福利厚生を充実させる。

でも、その前に確認すべきことがあります。
土台のない会社に仕組みを入れても、機能しない理由をお伝えします。

目次

よく言われる離職防止策が機能しない理由

6割の経営者が退職の本音を知らない

株式会社ジンジブが2026年3月に実施した調査があります。
人事機能のない中小企業の経営者・役職者508人を対象にしたものです。

本記事は、株式会社ジンジブのウェブサイトに掲載されたニュースリリース「【若手エース社員の退職理由】退職者の約6割が『本音を伝えた』と回答!予兆に気づきながらも何もできない中小企業の苦悩とは。『退職理由の本音と建前調査』」(https://jinjib.co.jp/archives/25926)を参考に執筆しました。

その結果、約6割の経営者が退職者の本当の理由を「把握していない」と回答しました。
さらに9割以上が、退職の予兆に気づきながらも「対策を打てなかった」と答えています。

「退職理由がわからない」
「何に不満を持っているのかわからない」
多くの経営者が、この状況に悩んでいます。

対策はわかっている、でも動けない

同じ調査で、離職防止のために強化したいことも聞いています。
「納得感のある評価・給与のルール」
「本音を引き出す面談や1on1のスキルアップ」

が上位に挙がりました。

やるべきことは見えている。
でも、実際には動けていない。

これが多くの中小企業の現実です。
そしてこの「動けない」理由こそが、本当の問題です。

土台のない会社に仕組みを入れても意味がない

本音を言える関係があれば、そもそも退職まで行かない

「面談の仕組みを作れ」という提言があります。
でも、面談で本音を言えるぐらいの関係性があれば、そもそも退職まで至らないはずです。

仕組みは、関係性を補うものです。
関係性そのものを代替することはできません。

日常的に声をかけているか。
社員の名前を、家族構成を、最近の悩みを知っているか。
これがゼロの状態で面談制度を入れても、社員には見透かされます。

納得感のある評価より先に必要なこと

「評価制度を整えろ」という話もよく出ます。
しかし、何が不満かわからない状態で制度を作っても空振りになります。

社員が何に納得できていないのか。
何を求めているのか。
その把握なしに制度だけ整えても、的外れになるだけです。

問題の本質は制度の欠如ではなく、経営者が社員に本気で向き合えているかどうかです。

経営者が自分に問うべき、たった3つの質問

ビジョンは作るものではなく、掘り出すもの

離職防止を語る時、「ビジョンを明確にしろ」と言われます。
でも、格好いい言葉を作ろうとするから詰まるのです。

若手エース社員ほど感度が高い。
薄っぺらいビジョンは、むしろ不信感につながります。

「なぜこの仕事でなければならないのか」が自分の言葉で言えるか。
それが問われています。

今日から使える3つの問い

ビジョンは外から持ってくるものではありません。
自分の中にすでにあるものを、言語化する作業です。

経営者のみなさんに、3つの問いを投げかけます。

1.今の仕事で、一番うれしかった瞬間はいつですか?

2.その時、お客さんや社員はどんな気持ちでしたか?

3.それを実現している10年後の会社は、どんな姿ですか?

この3問に、自分の言葉で答えてみてください。
すぐに答えが出なくても構いません。
考え続けることが、土台を作る最初の一歩です。

社員が動くビジョンと、動かないビジョンの差

本物の言葉だけが人を動かす

「地域に貢献したい」
「お客様の笑顔のために」
こういった言葉は、誰でも言えます。

だから誰の心にも刺さりません。

本物のビジョンとは、その経営者にしか言えない言葉です。
自分がどんな瞬間にうれしいと感じるのか。
そこから出てきた言葉だけが、社員の心を動かします。

経営者の言葉が、会社の土台になる

面談の仕組みも、評価制度も、その次の話です。
経営者が自分の言葉で語れる何かを持っていることが、すべての前提になります。

社員は制度を見ているのではありません。
経営者が本気かどうかを、日常の中でずっと見ています。

先ほどの3つの問いに、もう一度向き合ってみてください。
その答えが見つかった時、はじめて離職防止の取り組みが意味を持ちます。

よかったらシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次