先日、興味深い記事に出会いました。
Instagramを使った採用手法について解説した動画を紹介するものでした。
「求人サイトに多額の費用をかけても応募が来ない」という悩みを抱える企業が多い中、SNSで熱意ある人材を集められるという内容に惹かれ、実際に動画を視聴してみました。
動画はこれです🔽
結論から言うと、これは採用に悩むすべての企業が見るべき内容です。
採用はマーケティングである
実をいうと、この動画シリーズは私も何作か見たことがあります。
マーケティングについてわかりやすく解説してくれるシリーズです。
この動画は、パンダのお面をかぶったマーケティング侍のりゅう先生ともう一名による対談形式で進行します。
最大の特徴は、抽象論で終わらない実践性の高さです。
成功事例のアカウントを実際に画面で見せながら、具体的な手順を丁寧に解説しています。
専門用語を避け、親しみやすい言葉で語られています。
だからSNSマーケティングの知識がなくても理解できます。
動画から得られる最大の気付きは「採用活動はマーケティングそのものである」という視点です。
募集要項を掲載して応募を待つのではなく、まず自社の魅力を能動的に発信してファンを作る。
そのファンの中から未来の仲間を見つけ出す。
この考え方は、常日頃私がお伝えしていることと一致します。
なぜ今Instagramで採用なのか
多くの企業が採用に多額の費用をかけています。
求人サイトに100万円以上を投じても、求める人材からの応募が来ないことも珍しくありません。
しかしInstagramを使えば、コストを抑えつつ、やる気のある優秀な人材を集められると解説されています。
その理由は、求人サイトとSNSの根本的な違いにあります。
求人サイトでは、給料や勤務時間といった条件で会社が比較されがちです。
Instagramでは、会社の文化や社長の人柄といった本質的な魅力で人が集まります。
そのためSNS経由の応募者は、すでに会社のファンであることが多いのです。
「給料はいらないから働かせてほしい」といった熱意のあるメッセージが届くこともあると語られていました。
こうした人材は会社のカルチャーに自然とマッチしやすいのです。
結果として離職率が低く、長く貢献してくれる傾向にあります。
多くの企業が犯す3つの致命的な失敗
ただSNSアカウントを運用すれば良いわけではありません。
この動画では、失敗する企業に共通する3つの過ちを挙げています。
失敗1:社内日記アカウント化
社員旅行や社内イベントなど、内輪向けの投稿ばかりでは外部の人は興味を持ちません。
これは採用担当者の自己満足に過ぎず、採用には繋がらないと厳しく指摘されています。
失敗2:採用への導線がない
せっかくアカウントに興味を持ってもらっても、どう応募すれば良いのか分からなければ意味がありません。
プロフィールから応募までの流れを、分かりやすく設計する必要があります。
失敗3:アカウントが育つ前に採用を始める
最も多い失敗がこれです。
そもそも投稿が見られていなければ、採用情報も届きません。
まずは多くの人に見てもらえる面白いコンテンツ作りに注力し、アカウントを育てるのが先決だと解説されています。
成功に導く4つのステップ
どうすればInstagramで採用を成功させられるのでしょうか。
この動画では、以下の4つのステップを順番通りに踏むことが重要だと語られています。
ステップ1:世界観の設計
自分たちがどんな会社で、どんな価値観を大切にしているのかを明確にします。
仕事へのこだわりやお客様への想いなどを言語化し、発信の軸を定めることが出発点です。
ステップ2:カルチャーの動画化
設計した世界観が伝わるように、社風や仕事の様子を動画コンテンツにします。
例えば、仕事終わりの一杯を大切にする文化があるなら、そのリアルな様子を発信します。
これにより、会社の文化に共感する未来の仲間が集まってきます。
ステップ3:再生数を伸ばす
採用活動を本格化させる前に、まずは月間10万再生などを目指してアカウントを成長させます。
再生数が伸びない状態で採用をかけても、誰の目にも留まりません。
影響力を持つことが先決です。
ステップ4:採用リールの投稿
アカウントにファンがつき、影響力を持った状態で、初めて本格的な採用動画を投稿します。
この段階までくれば、会社の魅力を深く理解した上での応募が期待できるため、ミスマッチが起こりにくくなります。
この順番を守ることで、熱意のある応募が殺到するようになると解説されていました。
まとめ:新しい採用の形
従来の採用といえば、求人媒体に求人票を掲載してただ待つか、人材紹介会社にお願いして紹介してもらう、その二択でした。
コストをかけてお願いして来てもらうのではなく、魅力で惹きつけて働きたいと思わせる。
そんな新しい採用の形を、SNSという身近なツールで実現できるのです。
SNSは投稿するだけなら無料です。
ただその分、手間がかかります。
特にInstagramはフォロワー重視型のアルゴリズムを採用しています。
つまり、まずフォロワーを増やさないと、意味がない。
いっぽうTikTokは別のアルゴリズムになっています。
フォロワーを増やすことに注力しなくても、広く拡散する可能性があります。
そのあたり、同じように見える動画SNSでも違いがある、ということも知っておいてください。
ただ、この動画で語られていることは、SNSを使った採用の基本形です。
ぜひ、ご覧になっていただくといいと思います。
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