幼い頃に見たテレビ番組は大人になっても鮮明に思い出せるのに、学校で習った内容はすぐに忘れてしまうことがあります。
それは動画が持つ強い印象性によるものです。
視覚と聴覚を同時に刺激する動画は、私たちの記憶に強く残ります。
この特性を理解することで、求人活動などでも効果的に活用できるでしょう。
企業イメージを動画で印象づけることは、求職者の記憶に残り、応募者増加につながる可能性があります。
第1章:幼い頃の「ガンダム」の記憶はなぜ鮮明なのか

幼い頃に見たテレビ番組の話題になると、俄然饒舌になる人が多いです。
その話をしている時、その脳裏にはそのテレビ番組の映像が浮かび上がっています。
同じ頃に習った学校の教科書はほとんど覚えていないことも多いです。
それくらい、動画で見たことは記憶に残るのです。
例えば「機動戦士ガンダム」を見ていた世代の人たちは、何十年経っても登場するモビルスーツの名前やキャラクターの台詞を覚えています。
「赤い彗星」と言えばシャア・アズナブル、「ア・バオア・クー」と言えば最終決戦の場所だと即座に答えられるでしょう。
しかし同じ時期に学校で習った歴史上の人物や地理の知識は、ほとんど思い出せない人も多いのです。
第2章:動画と記憶の強い結びつき
動画で見たことは印象が強く、いつまでも記憶に残ります。
つまり記銘力、記憶に刻み込むチカラが強いのです。
文章で伝えたことは忘れてしまっても、動画で見た記憶は強く残ります。
例えば、30年以上前に見た子供番組のオープニングメロディーを聴くと、当時の映像が鮮明によみがえることがあります。
夏休みに行った海水浴を書いた作文よりも、その頃テレビで見たアニメのワンシーンの方が、はっきりと思い出せることもあるのです。
これには脳の仕組みが関係しています。
視覚と聴覚の両方から情報が入ってくると、脳の複数の部位が同時に活性化します。
この多重の刺激が、記憶をより強固なものにするのです。
第3章:求人活動における動画の力
現在、求職者は超売り手市場で、多くの就職先を比較して選ぶことになります。
動画で印象を残すことは、求職者の記憶の中に残すということになるのです。
これは求人戦略上、大変強い武器になります。
就活生は何十社もの企業情報に触れ、膨大な情報をいったんは頭に入れます。
そのすべてを覚えておくことは不可能です。
しかし、印象的な動画で会社紹介をした企業は、他社よりも記憶に残りやすくなります。
最終的に求職者が「どの会社に行きたいか」を考える時、真っ先に思い浮かぶのは、動画によって強い印象を残した企業かもしれません。
たとえば多くの会社の説明を聞いた後でも、「あの明るい職場の雰囲気を映した動画が印象的だった会社」と記憶に残れば、選考を受ける可能性は格段に高まるでしょう。
第4章:効果的な企業イメージ動画の作り方
何を求職者の記憶に残すかが大事です。
悪い印象を残してしまっては元も子もありません。
自社のイメージを強烈に印象に残すことができたら、応募者を大きく増やすことができます。
例えば、ある IT 企業は実際のプロジェクトチームの日常を映した動画を作成しました。
チーム内での活発な議論の様子や、休憩時間にコーヒーを飲みながら和やかに話す社員の姿を映すことで、「風通しの良い職場環境」という印象を残すことに成功しました。
また、製造業のある会社は、工場で働く社員の姿だけでなく、製品が完成したときの達成感あふれる表情を動画にしました。
「ものづくりの喜び」が伝わる内容で、技術者志望の学生から大きな反響がありました。
自社の魅力や特徴を正直に伝えることで、本当にマッチする人材を引き付けることができます。
無理に良く見せようと演出した動画は、かえって不信感を生むことがありますので注意が必要です。
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