起承転結ではダメだ?

よく、物語などを考えるときに「起承転結」という考え方をしろ、と言われます。
この考え方は、もともとは漢詩の構成法からきたものですね。
しかし、私がビジネス映像を考えるときには、同じように4段階ではありますが、ちょっと違った考え方をしています。

それは「ツカミ→説明→結論→締めくくり」の4段階です。

ツカミ~導入は1分で視聴者の心をつかむ

導入部は大切です。というのは、最初に視聴者の心を惹きつけておかないと、真剣に見ていただけないからです。
したがって、導入部はこれから訴求しようとすることのエッセンスを、映像的に印象づけることが必要です。
たとえば、ここで商品を購入することによる顧客のメリットを、端的に訴えるのが常道です。

説明~飽きさせず、情報をたたき込む

そして、説明がはじまります。商品の紹介ビデオなら、商品の特徴を述べ立てる部分です。
ここで大切なのは、情報を入れすぎないこと。「もうちょっと教えてほしい」と思うくらいが、ちょうどよい頃合いです。
くどすぎる説明は、中だるみを生んで、視聴者が結論までたどり着けないという結果になります。

結論~情報をまとめ、印象づける

ラスト前が映像にとって一番印象を残せる場所です。
説明のパートで、積み重ねてきた情報を有機的に結合させて、全体像をイメージできるように組み立てます。
つまり、ここで商品の魅力を強くアピールするわけです。買いたいなぁ、という気にさせることが大切です。

締めくくり~余韻を残して、上品に締める

エンディングまで、訴求を込めると下品になります。
最後は余韻と考えるべきです。たとえば商品を買ったことによる、生活の充実のイメージや楽しさ。
そういったものを感じさせて、スマートな映像で締めくくりたいものです。