最近では多くの企業が採用動画に力を入れています。
しかし、その大半は視聴者である求職者のニーズを無視した「企業の言いたいこと」だけを詰め込んだ内容になっています。
なぜこんなことが起きるのでしょうか。
映像業界の内幕と、求職者が本当に求める情報のギャップを探ります。
第1章 映像業界の内幕
ほとんどの動画制作会社は、クライアントの要望を叶えることには一生懸命になります。
しかし、視聴者のことはほぼ考えていません。
なぜなら、希望の動画を作れば、気前よく制作費を出してもらえるからです。
その動画を使ってどのような成果が得られるかについては無関心なのです。
採用動画を制作する場合、多くのクライアントは「かっこいい動画を作ればきっと多くの応募者が集まるだろう」と考えます。
まあこれは、ごく普通の発想です。
だから動画制作者はかっこいい動画を作ろうとします。
クライアントが「おお!かっこいいね」と褒めてくれるからです。
その結果、動画の内容はクライアント企業側が言いたいことばかり。
「挑戦できる環境」
「成長できる職場」
「風通しの良い社風」
といった美辞麗句であふれます。
しかしこれらは、視聴者たる求職者が本当に知りたい内容ではないことが多いのです。
制作会社はクライアントの満足を優先し、視聴者の満足は二の次になっています。
第2章 視聴者(求職者)の意識
求職者は、かっこいい動画を求めてはいません。
もちろん誰でもかっこいい動画を見ればテンションが上がります。
YouTubeチャンネルの登録者やTikTokのフォロワーが増えるかもしれません。
しかし、応募の動機となるとは限らないのです。
求職者が本当に知りたいのは、もっと具体的な情報です。
「この会社に入社したら、どんな毎日になるのだろうか」という疑問があります。
「職場の雰囲気はどんな感じだろうか」という不安もあります。
こうした情報は、文章や写真ではなかなか伝わりません。
動画でしか汲み取れないような生の情報を、求職者は求めているのです。
たとえば、実際のオフィスの様子、社員同士の自然な会話、仕事中の表情などです。
第3章 制作者側の意識
クライアントは目の前にいます。
いろいろと要望や意見を言ってきます。
しかし、視聴者たる求職者は見える範囲にいません。
だから、求職者の側の「知りたいこと」を制作者は想像するしかないのです。
しかし、当然立場が違います。
想像の範囲でしか創れません。
確たる証拠はそこにはありません。
そもそも採用動画を制作する際に、求職者の意識をリサーチするなんてことは聞いたことがありません。
長年映像業界にいた私でも、そういった話は一度も耳にしませんでした。
商品販促動画を制作する際にマーケティングリサーチをすることはもちろんあります。
しかし、採用動画でリサーチを行う制作者がどれくらいいるでしょうか。
おそらくほとんどいないと思います。
これが、採用動画の多くが成果を上げられない根本的な原因です。
第4章 働き手の本音を知るために
私は「働き手の本音」を知りたいと考えています。
彼らの本音を知れば、成果を上げることができる採用動画が作れるからです。
そのためにはリサーチが必要です。
簡易的なものではありますが、AIのDeepResearchの裏技を使った本音調査のノウハウを開発することができました。
これで少しは視聴者たる求職者の「知りたいこと」を伝える動画が作れると思います。
「企業が言いたいこと」を描く動画から、「求職者が知りたいこと」を描く動画へのシフトです。
今後、さらなるリサーチの手法を開拓したいと考えています。
もちろん少し費用は増えるでしょう。
しかし、それによって確実に成果を上げることのできる採用動画を作れるようになるのです。
リサーチに基づいた採用動画は、応募者数の増加だけでなく、ミスマッチの減少にもつながります。
求職者が本当に知りたい情報を提供することで、入社後のギャップを減らせるからです。
これこそが、これからの採用動画に求められる姿だと確信しています。




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