「やりたいことはなくてもいい。強みだけ言ってくれれば会社がそれを活かす道を作ってあげる」と言ってみよう

人手不足に悩む社長、採用面接で「君のやりたいことは?」と聞いていませんか。

実は若者の4割は将来の夢を持てていません
でも彼らは強みを持っています。

質問を変えるだけで、人材獲得競争から抜け出し、人が辞めない会社に変われるのです。

目次

第1章「やりたいことは特にない」という若者たち

採用面接で「将来やりたいことは何ですか」と質問する。
すると多くの若者が言葉に詰まる。
こんな経験はありませんか。

日本財団が2024年に実施した18歳意識調査によると、自分の将来について夢を持っている日本の若者は60%でした。
裏を返せば、4割の若者は夢を持てていないということです。
これは6カ国調査の中で最下位という結果でした。

日本財団18歳意識調査結果 第62回テーマ「国や社会に対する意識(6カ国調査)」

「やりたいことがないなんて情けない若者だ」と思わないでください
時代背景も育ってきた環境も、あなたが若かった頃とは違うのです。

SNSには他人のキラキラした「やりたいこと」があふれています。
不確実な未来を前に、明確な目標を持てない若者が増えるのは自然なことです。

でも、やりたいことがイメージできなくても、彼らは豊富な強みを持っているはずです。
この層を「使えない人材」と切り捨てるのは、あまりにももったいない。

大きな機会損失です。

第2章 経営者が見逃している採用のチャンス

人手不足に悩む経営者は多い。
でも本当に人材が足りないのでしょうか

「やりたいこと」が明確な人材は、すでに大手企業や人気企業が奪い合っています。
その競争に参加しても、勝ち目は薄い。
待遇や知名度で勝負するしかなくなります。

一方で「やりたいことはない」という若者は、なかなか振り向いてもらえません。
でも彼らは「強みの種」を持っているのです。
ただ本人が気づいていないだけ。

あるいは、それを活かせる場所に出会っていないだけなのです。

人手不足の本当の原因は、人材不足ではありません。
人材の「活かし方」を知らないことです。
目の前にいる原石を見逃している

これが経営者の盲点です。

強みの種を持つ人材は、あなたの会社の周りにたくさんいるはず。
彼らを発掘し、育てる仕組みを作れば、人材獲得競争から抜け出せるのです。

第3章「強みを活かす場=会社、を作る」という発想

では具体的にどうすればいいのか。

まず面接での質問を変えてみましょう。
「やりたいことは何ですか」ではなく、こう聞くのです。

「得意なことは何ですか」
「苦にならないことは何ですか」
「周りから頼まれることは何ですか」

これらの質問は、本人も気づいていない強みの種を引き出します。

そして、こう伝えるのです。
「やりたいことはなくてもいい。
強みだけ言ってくれれば、会社がそれを活かす道を作ってあげる」

強みの種は1つではありません。
複数の強みの組み合わせが、その人オリジナルの価値になります。

たとえば「人の話を聞くのが苦にならない」と「細かい作業が好き」という2つの強みがあったとします。
顧客対応と事務処理を組み合わせたポジションを作れます。

「でもうちにはそんな専門的な人材がいない」と思うかもしれません。

でも「あなたより上手な人がいる」は関係ないのです。
初心者にピアノを教えるのに、世界一のピアニストは必要ありません。

レベルや状況によって、求められる人材は違うのです。

第4章 人が辞めない会社に変わる理由

強みを活かせる場所で働く人は、成果を出しやすくなります。

当然です。
得意なことをやっているのですから。

成果が出れば自信がつきます
自信がつけば、仕事が楽しくなる

そして「やりがい」は後からついてくるのです。
最初は「やりたいこと」がなかった若者が、強みを活かして働くうちに、自分の道を見つけていく。
こんなケースはたくさんあります。

彼らは「自分の強みが認められている」という実感を持っています。
この実感が、定着率を劇的に上げるのです。

他社と違うのは、採用の入り口です。
「やりたいこと」を聞く会社ばかりの中で、「強みを活かす場を作る」と宣言する。

これは大きな差別化ポイントになります。
人材獲得競争から抜け出せるのです。

そして強みベース採用は好循環を生みます。
人が集まる。
強みを活かして育つ。
成果を出して定着する。

その姿を見て、また新しい人が集まってくる。
あなたの会社は、人が辞めない会社に変わります。

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