Fusionの基本篇も最後になります。

3D化した変形4面割
3D化した変形4面割

またしても4面割のバリエーションですが、3D化したものです。
画面を歪めただけじゃなくて、本当に3D空間に配置したものです。

これをAfter Effectsで作ろうとなったら、各レイヤーに配置した素材を3Dレイヤーのチェックを入れて、プロパティで3D的に回転や移動をさせればいいんですね。その空間を立体的に動こうとなったら、カメラオブジェクトを追加するかもしれません。

ところがFusionだとこういうノード構成になります。

3D01N
見たことのないツールが登場してます

Loaderの下にあるツールはImage Plane 3Dというものです。これは何をするかというと、平面の素材(静止画・動画)を3D空間に配置するものです。

それがひとつのMerge 3Dツールでまとめられています。Mergeというくらいで、これは4つの3D平面をひとつの3D空間にまとめています。そこにCamera3Dというツールも接続されていますが、これは名前のとおり3D用のカメラです。

そしてそのMerge 3Dの出力に接続されているのは、Renderer 3Dツール。これは3Dオブジェクトを2Dの映像化するツールです。そして2DのMergeツールで背景のグラデーションと合成して、最後にSaverで出力するという処理の流れになります。

実はFusionは、3DCGツールそのものともいえるほど、3Dの機能が充実したソフトなのです。複雑なモデリング機能はないですが、3Dのプリミティブを作るツールもありますし、けっこう多様なフォーマットの3Dモデルを読み込むツールもありますし、3D空間にパーティクルを飛ばすツールもあります。

After Effectsが2Dのコンポジットソフトとして出発し、3Dレイヤー機能を追加して3D空間を実現しているのと違って、Fusionはもともとの設計からして3DCGソフト的です。

Fusionの基本は3DのパーツをMerge 3Dでまとめて、Renderer 3Dに導いて2D映像化することにあるようです。

Merge 3Dをプレビュー画面に表示させてみてください。そしてプレビュー画面にある「Quad」というボタンをクリックすると、プレビュー画面が3DCGソフトでお馴染みの4面に変わります。(このままではプレビュー画面が小さいでしょうから、境界線をドラッグして広げてみてください)

3D01Q

ここにちゃんとCamera 3Dのカメラオブジェクトが表示されていますから、そのカメラや映像平面をマウスで操作してカメラを動かすこともできます。

簡単にマウス移動による操作の仕方を書いておくと、

中ボタンプレス→画面をスライド
ALT+中ボタンプレス→視点移動
中ボタン+左ボタンプレス→倍率拡大・縮小
(↑これがMS Trackball Explorerユーザーの私にはやりにくい:汗)

そしてカメラをはじめオブジェクトを移動・回転・拡大縮小するには、クリックで選択してから画面左上隅にある小さなアイコンで操作を選択してマウスを移動させます。

まあ、そんなこんなで3D空間を自在に動き回るような複雑かつカッコいい合成も自在にできるというわけでした。

 

現時点での私が理解しているFusionの操作方法はこれくらいになります。
とりあえず基本篇はここまでとして、また何か試しに作ってみてから、そこでわかったことを書かせていただきたいと思います。