人手不足が深刻化する中でも、多くの中小企業が「未経験者は新卒のみ」という採用方針に固執しています。
しかしZ世代の8割が転職にポジティブで、転職希望者は過去最多を記録している今、その常識は通用しません。
既卒・第二新卒という「第三の選択肢」に目を向けなければ、若手人材は都市部の企業に奪われます。
第1章 質問です、あなたは「3年で3割辞める」を受け入れられますか
御社の新卒社員は、3年後に何人残っていますか?
厚生労働省のデータによれば、新卒社員の3年以内離職率は約30%です。
この数字は30年間ほぼ変わっていません。
どんなに優秀な新卒を採用しても、3年後には3割が会社を去っているのです。
それでも多くの経営者は、「未経験者は新卒しか採らない」という方針を続けています。
昭和の時代から続く新卒一括採用の慣習が、今も根強く残っているからです。
しかし、少子化は不可逆的な事実です。
18歳人口が増える日は、少なくとも20〜30年は訪れません。
その「常識」が、実は会社の存続を危うくしているかもしれません。
第2章 あなたが知らない若者の「新常識」
あなたは「転職」という言葉に、どんなイメージを持っていますか?
経営者世代にとって、転職は「我慢が足りない」「裏切り」といったネガティブなイメージがあるかもしれません。 しかし、今の若者は全く違う価値観を持っています。
東洋経済オンラインの記事
『人手不足なのに「未経験者は新卒しか採らない」企業が存続できない必然的理由と解決策』
(川畑翔太郎、2026年1月8日)
によれば、Z世代の約8割が転職に「いいイメージがある」と回答しています。
さらに「仕事が辛くても最低3年は続けるべき」という考え方については、7割以上が否定的です。
総務省の労働力調査では、2023年の転職希望者は1035万人と過去最多を記録しました。
特に正規雇用での転職希望が急増しています。
これは一時的な風潮ではありません。
終身雇用制度が崩壊した今、若者にとって転職は「不確実な時代を生き抜く常套手段」なのです。
この現実を前に、「新卒だけを待つ」戦略は本当に正しいでしょうか?
第3章 「未経験の中途採用」という第三の選択肢
あなたの会社には、「未経験者=新卒」「中途採用=即戦力」という二択しかありませんか?
実は第三の選択肢があります。
既卒・第二新卒の未経験中途採用です。
2010年代、この層は「負け組」扱いされていました。
しかし今、人手不足でパワーバランスが逆転し、都市部では既に主流になっています。
そもそも、これからの時代に求められる人材とは何でしょうか?
従来は「一つの会社、一つの業界で専門性を磨くこと」が正しいとされてきました。
しかしこれだけ社会の変化が激しい時代では、複数の業界を経験した人の方が視野が広いのです。
異なる業界の知見が、新しい発想や解決策を生みます。
未経験の中途採用には3つのメリットがあります。
社会人基礎力が既に身についている。
ビジネスマナー研修が不要。
定着率が高い傾向がある。
そして何より、「違う世界を見てきた」という経験が財産になります。
第4章 変革は難しくない、今日から始められる2つのこと
では、何から始めればいいのか? 答えはシンプルです。
たった2つのことを変えるだけです。

アクション1:賃金体系の見直し
御社の給与は「年齢」で決まっていませんか?
23歳の新卒と30歳の第二新卒が同じスタートラインなのに、なぜ給与が違うのでしょうか。
年齢給与では、30代の未経験者を採用できません。
また、能力と報酬が連動しないという不公平も生まれます。
解決策は、年齢給与を廃止し、「勤続年数」または「成果・スキル」ベースの給与体系に変更することです。
これだけで、30代の未経験者も採用の選択肢に入ります。
アクション2:入社タイミングの柔軟化
なぜ正社員の入社は4月だけなのですか?
年1回採用では、現場が必要な時に人員補充できません。
優秀な人材を逃す機会損失も発生します。
新人教育の負担が一時期に集中するという問題もあります。
解決策は、入社タイミングを年2回、年4回に増やすことです。
半年前の新人が「先輩」として後輩を教える体制もでき、教育負担も分散されます。
「変革」と聞くと大変そうに聞こえるかもしれません。
しかし、必要なのはこの2つだけです。
難しいことではありません。
今日から始められます。
参考記事 東洋経済オンライン『人手不足なのに「未経験者は新卒しか採らない」企業が存続できない必然的理由と解決策』 著者:川畑翔太郎(UZUZ COLLEGE 代表取締役) 掲載日:2026年1月8日 URL: https://toyokeizai.net/articles/-/926158





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