「お祈りメール」は優秀な人材の証明書です ~他社が落とした「金の卵」を拾う採用戦略~

「求人を出しても反応がない」 そんな悩みを抱える経営者の方は多いです。
しかし、視点を変えてみましょう。

大企業には、今でも多數の学生が殺到しています。
優秀な学生たちが激しい競争を繰り広げています。
ということは、最終面接まで進んだのに内定をもらえなかった学生がいます。

あなたの会社は応募がなくて困っている。
一方で、大企業には優秀なのに選ばれなかった学生がいる

ここに、大きなチャンスがあるはず。

今日は、他社の選考結果を逆手に取った、具体的な採用アクションについてお話しします。

目次

第1章 不採用=能力不足、ではありません

採用試験で落ちた学生は、能力が低いのでしょうか

特に大企業の選考においては、最終段階まで進むこと自体が至難の業です。
彼らは、基礎能力もコミュニケーション力も十分に持っています。

では、なぜ落ちたのか。
理由は「紙一重」の差であることが多いのです。
「定員の関係で、11番目だった」 「面接官との相性が悪かった」

つまり、彼らは「能力不足」で落ちたのではありません。
「運」や「縁」がなかっただけなのです。

厳しい選考を勝ち残ったこと自体を評価すべきです。
彼らが受け取った「不採用通知(お祈りメール)」は、見方を変えれば証明書です。

「そこまで勝ち残った」という、実力の証明書なのです。

第2章 ABABAというサービスの発想を盗む

この事実に着目した「ABABA(アババ)」というサービスがあります。
最終面接まで進んで、不採用になった学生」しか登録できないスカウトサイトです。

出典:株式会社ABABA, ABABA公式サイト, https://hr.ababa.co.jp/

「他社の最終面接で落ちた」という情報を、品質保証として扱っています
他社の人事担当者が、時間をかけて見極めた人材だからです。

このサービスを使う企業は、一次面接などを免除し、効率よく採用活動を行っています。

大切なのは、この「発想」です。
「他社が落とした人材にこそ価値がある」という視点を持ちましょう。

そして、この仕組みを自社で真似るのです。

第3章 具体的なアプローチ:キーワードとSNS

では、どうやって彼らに声をかければよいのでしょうか。
具体的なアクションを2つ提案します。

1つ目は、求人票のキーワード対策です。
Indeedなどの求人検索エンジンには、学生が検索しそうな言葉をあえて入れます。
「最終選考」「リベンジ」「敗者復活」といった言葉です。

「他社の最終選考で落ちた方限定!リベンジ採用」
「お祈りメールが応募資格です」

落ち込んでネット検索をしている学生が、「自分のことだ」と思ってクリックします。

2つ目は、SNSでの発信です。
X(旧Twitter)などで、大手の選考結果が出る時期(6月や10月)を狙います。
「#就活辛い」「#NNT(無い内定)」などのハッシュタグを見てください。

そこで、彼らを承認するメッセージを発信するのです。
「最終まで行った君はすごい」 「その悔しさをウチで晴らさないか」
弱っている心に、その言葉は深く刺さります。

第4章 LINEで「証拠」を送ってもらう

声をかけたら、次は応募のハードルを極限まで下げます。
「最終面接まで進んだ証拠を見せる」ために、わざわざ会社に来させるのは酷です。

そこで、LINE公式アカウントを活用します。
やることはシンプルです。

「不採用通知メールのスクリーンショットを、LINEで送ってください」
「それだけで、一次面接を免除(パス)します」

これなら、学生はスマホひとつで1分以内に応募できます。
履歴書を書く必要もありません。
この「手軽さ」と「スピード感」が、学生の心を掴みます。

彼らは「自分を認めてくれた」と感じ、会社への愛着(エンゲージメント)が高まります。
「この会社で頑張って、落とした大企業を見返してやる」
そんな骨のあるモチベーションを持ってくれるのではないでしょうか。

最後に:スピード勝負で勝ち取る

この戦略を実行するなら、スピードが命です。
学生が落ち込んで、迷っているタイミングが勝負です。
彼らは優秀ですから、放っておけばすぐに他社が決まってしまいます。

「履歴書はいらない」 「スクショを1枚送ってくれればいい」
そう言って、すぐにコンタクトを取ってください。

他社の評価という「他人のふんどし」を使って、相撲を取る。
これくらいしたたかで良いのです。
なりふり構わず、良い人材を取りに行く姿勢が、会社の未来を拓きます。

「ウチには誰も来ない」と嘆く前に、視点を変えてみてください。
大企業がこぼした「金の卵」が、すぐそこに転がっているかもしれません。
それを拾い上げることができるのは、柔軟に動ける中小企業なのです。

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