サービスエンジニアはAIに代替されない――中小企業の採用メッセージを見直すヒント

サービスエンジニア

AIが人間の仕事を奪う、という話をよく聞きます。

しかし実際に現場を見ると、AIには到底できない仕事がたくさんあります。
コインランドリー運営という副業を通じて気づいたことを、採用支援の視点でお伝えします。

目次

第1章 コインランドリーを運営してわかったこと

個人的な話で恐縮ですが、私は副業として1店舗のコインランドリーを運営しています。

開店から数年が経過し、洗濯乾燥機がトラブルを起こす頻度が増えてきました。
その度に、メーカーや代理店が派遣してくれるサービスエンジニアのお世話になります。

最初のうちは、来てもらって修理してもらうだけでした。

しかし回数を重ねるうちに、「この人たちはいったい何をしているのだろう」と観察するようになりました。
そこで気づいたことがあります。

第2章 サービスエンジニアに必要な複合スキル

対人スキルと感情対処スキル

サービスエンジニアの訪問は、トラブルが起きているから呼ばれる訪問です。

客側はさまざまな感情を抱えています。
機械が止まって立腹している場合、何が起きたのか困惑している場合、営業への影響を心配している場合など、状況はさまざまです。

エンジニアはまず、その場の感情をうまく受け止めなければなりません。
機械を直す前に、人を相手にする仕事があるわけです。
これは対人スキルとして、かなり高度なものが求められます。

診断スキルと修理スキル

感情の対処が済んだら、次は機械と向き合います。

症状からトラブルの原因を素早く突き止める診断スキルが必要です。
そして実際に手を動かして部品を交換し、修理する技術も求められます。

スケジュールと移動の段取り

サービスエンジニアは複数の客先を抱えています。
訪問スケジュールを組み、効率よく移動するルートを設計するスキルも必要です。
工具や部品を積んで自分で運転し、客先まで移動する運転スキルも欠かせません。

AIに代替できない理由

これだけのスキルを整理してみると、気づくことがあります。
対人、感情対処、診断、修理、段取り、運転。
これらをすべて同時にこなせるロボットやAIが将来的に開発される可能性は、おそらく低いと思います。

単一の作業をこなすAIやロボットはすでに存在します。
しかし複数の異なるスキルを組み合わせ、変化する現場に対応するのは、まったく別次元の話です。

第3章 視野を広げると見えてくるもの

AI代替できない仕事は多い

サービスエンジニアは一つの例にすぎません。
複数のスキルを組み合わせて現場で動く仕事は、AI代替がきわめて難しい構造を持っています。

御社の中にも、そういう仕事があるはずです。
「うちの仕事のうち、どれがAI代替できて、どれができないのか」を一度、整理してみることをお勧めします。

棚卸しが採用メッセージを強くする

この棚卸しは、単なる業務分析ではありません。
採用メッセージを強くするための、出発点になります。
なぜなら、若い求職者はすでにこの問いを自分に向けているからです。

第4章 若手が本当に知りたいことを伝える

賢い若手はAI代替リスクを意識している

今の若い社会人は、自分の仕事の将来を真剣に考えています。

「この仕事は10年後もあるのか」
「AIに取られないか」

を、職場選びの基準にしている人は少なくありません。

自分の仕事に将来性がないと感じたら、サービスエンジニアに代表される「AI時代でも残る職業」への転職を考える人が増えています。
裏を返せば、「AIに代替されない仕事である」ことを明確に伝えられる企業は、若手採用において大きなアドバンテージを持てるということです。

求人メッセージに盛り込むべきこと

御社の求人メッセージを、今一度見直してみてください。
その仕事がAI時代でも続けられる理由を、ちゃんと伝えていますか。
仕事の内容を、具体的に書いていますか。

「やりがいのある仕事です」
「成長できる環境です」
という言葉は、もはや若手には響きません。

どんなスキルが必要で、どんな場面でそのスキルを使うのか。
そこまで具体的に書かれた求人が、記憶に残り、選ばれる求人になっていくのではないでしょうか。

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