起承転結

「起承転結」という言葉は、皆さんご存じでしょう。
物語の構造をあらわす言葉として、よく耳なじんでいます。
たとえば、ミステリー小説に当てはめてみると、どうなるでしょうか?

「起」というのは、物語の導入の部分です。
ミステリーなら、最初のページから死体が転がっていたりします。
もちろん、犯人はわからないようになっていますが、いきなり殺人が行われるということで、興味を引く出だしになっています。

2人組の刑事?

「承」は、その殺人事件からはじまる物語のほとんどの部分です。
警察が駆けつけてき、名探偵が登場し、殺人事件の関係者が紹介され、人間関係が暴かれていく。
捜査が行われ、何人かの容疑者が特定されていく過程。
いってみれば、ミステリー小説の8割以上がこの「承」に当たります。
もちろん「承」のパートの中にも「起承転結」があって、小さな物語の組み合わせで小説は構成されています。

「転」は、どんでん返しです。ミステリーでいえば、意外な犯人だったり、意外な殺害方法だったりします。
名探偵が関係者を一堂に集め、推理を披露する場面などが目に浮かびますね。
犯人や殺害方法が「意外」であるというのは、一種のカタルシスを生みます。

「結」は、締めくくり。事件の解決であると同時に、物語のエンディングです。

日常の会話においても、くだらないオチのない話をしている時に「起承転結のある話をしろ!」と言ったりしますね。

販促映像は「起承転結」じゃダメ

ところが、販促映像においては、この「起承転結」は当てはまらないのです。

何がダメかというと「転」です。
「転」はそれまでに語ってきた内容を、ひっくり返すパートです。

販促映像では、ひっくり返しちゃいけません。
どんでん返しのある販促映像なんか、聞いたこともありません。

じゃあ、販促映像の構成はどういう言葉になっているのでしょうか?

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